Link Search Menu Expand Document

** 内容はSRC2.2.33のものです **

行動パターン

ここではコンピューターによって操作されるユニットの行動パターンについて解説します。データやシナリオを作成する際の参考にして下さい。

以下の解説で『敵ユニット』と記述した場合は陣営が「敵」なのではなく、行動するユニットに対して敵であるユニットとみなして下さい(行動するユニットの陣営が「敵」であれば『敵ユニット』とは陣営が「味方」であるユニットを示します)。

ユニットの行動順

コンピューターが操作するユニットは基本的にユニットが作成された順に行動します。ただし次に挙げる例外があります。

・ボスユニット(BossRankを持つユニット)は他のユニットの後に行動する

・援護系能力(援護、援護攻撃、援護防御、指揮、広域サポート)を持つパイロットが乗るユニットは他のユニットの後に行動する

・統率能力を持つパイロットが乗るユニットは援護系能力を持つパイロットが乗るユニットの前に行動する

これによりユニットの行動順は以下のようになっています。

  1. 最初に援護系能力を持たない通常ユニットが行動

  2. 次に援護系能力を持たないボスユニットが行動

  3. 次に統率能力を持つユニットが行動

  4. 次に援護系能力を持つ通常ユニットが行動

  5. 最後に援護系能力を持つボスユニットが行動

通常時の行動パターン

コンピューターが操作するユニットの通常の行動パターンは次の通りです(ChangeModeコマンドで行動パターンが変更されている場合は設定された行動パターンに即して行動します)。記述された行動が上から順に適用されていきます。もし行動数を消費する行為(攻撃やアビリティの使用等)を行った場合、ユニットの行動はそこで終了します。

・スペシャルパワーを使用する

(Optionコマンドで「敵ユニットスペシャルパワー使用」設定時のみ)

・ハイパーモードが使用可能であれば発動

・敵ユニットが5マス以内にいれば戦闘に適した形態に変形

(戦闘に適した形態とは運動性が最も高い形態。運動性が同じなら装甲・攻撃力が高いものを優先)

・行動数を消費しない自己強化アビリティを使用

(射程0の再行動+強化 or 付加 or 状態アビリティ)

・召喚が可能であれば召喚アビリティを使用

・周りにダメージを負ったユニット(HPが最大HPの90%未満)が存在すれば修理装置でそのユニットを修理

・周りにダメージを負ったユニット(自分を含む)が複数存在すればマップ型回復アビリティを使用

・周りにダメージを負ったユニット(自分を含む)が存在すれば回復アビリティを使用

・射程範囲内に攻撃が有効なターゲットが複数存在すればマップ攻撃を使用

(命中率が0%の場合やダメージが10以下でかつ特殊効果発動確率が1%未満の場合は攻撃が無効と判定)

(マップ攻撃の有効範囲面積が1マスしかない場合や、マップ攻撃が保有している武器の中の最強の攻撃である場合(武器データの最後に指定されている)はターゲットが1体でも使用)

・攻撃可能なターゲットの中から最も有効と思われるターゲットを選択し、攻撃を行う

(移動後攻撃可能な武器の場合は攻撃前に移動を行う)

・攻撃可能なターゲットがいなかったので、最も近いターゲット目指して移動する

(移動後に敵ユニットの5マス以内まで接近する場合は、最短距離を取らず援護系の能力を持っているユニットに隣接したり、地形効果の高い場所に移動する)

・この際、可能であれば移動に適した形態に変形

(移動に適した形態は移動力や移動可能な地形タイプ、移動系の特殊能力を考慮して判定されます。移動に関する能力が全て同じ場合は装甲が高い形態が優先されます)

命中率&ダメージ予測

コンピューターが操作するユニットは攻撃の命中率とダメージを予測して攻撃に使用する武器を選択したり、攻撃のターゲットを選択します。この予測の正確さはユニットのメインパイロットの技量の初期値(レベルによる増加分を含まない値、ただしパイロット用特殊能力「技量成長」等による修正は含まれる)に依存します。

140以上防御属性(弱点や耐性)を考慮する

150以上バリアやアーマー、フィールド等の防御能力を考慮する

160以上スペシャルパワーの影響を考慮する

例えば技量が低いパイロットはバリアで攻撃が無効化されるような場合にも攻撃を行なうので注意して下さい。

なお、バリアシールドやアクティブフィールド、反射等のランダムに発動する防御能力は命中率&ダメージ予測の際に考慮されません。

ターゲット選択の行動パターン

コンピューターが操作するユニットは破壊可能確率が50%以上を『破壊可能なターゲット』とみなし、最優先でターゲットに選択します。破壊可能確率が50%以上というのは一撃でターゲットを破壊可能なダメージを50%以上の命中率で与えられるという意味です。これらの破壊可能なターゲットが複数存在する場合、命中率が最も高いターゲットが優先されます。ただし、ターゲットが重要なユニット(指揮や広域サポート、修理装置や回復アビリティを持つユニット)である場合は命中率を1.5倍して優先順位の計算を行います。

破壊可能なターゲットが存在しない場合、コンピューターは攻撃可能なターゲットの中から攻撃のダメージの期待値が最も高いターゲットを優先して選択します。ダメージの期待値は次の式で算出されます。

予測ダメージ × 命中率

攻撃に使用される武器が特殊効果を伴わない通常武器である場合、予測ダメージはクリティカルを考慮して、

ダメージ × (100 + 0.5 × クリティカル発生率)

のように算出されます。

攻撃に使用される武器が特殊効果を伴う場合、特殊効果をダメージに換算して予測ダメージを次の式で算出します。

ダメージ × 100 + 特殊効果致命度 × (ターゲットのHP - ダメージ) × 特殊効果発生率

特殊効果致命度は特殊効果の強力さに応じて0.1~1の範囲で設定されています。例えばターゲットが永久に無力化される石化では1、一時的にユニットの戦闘力が低下するだけの撹乱では0.2になっています。

武器選択の行動パターン

武器選択の際の行動パターンはターゲット選択の行動パターンと似ています。利用可能な武器の中に相手を一撃で破壊でき、なおかつ命中率が50%以上のものがあればその中から最も命中率が高い武器を選択します。そのような武器がなければ攻撃のダメージの期待値が最も高い武器を選択します。

ただし、いくつかの例外もあります。EN消耗攻撃(消)は使用時のリスクが高いため、ターゲットを破壊できる場合にしか使用しません。また、BossRankを持つボスユニットが自爆攻撃(自)、全EN消費攻撃(尽)を使うのは自分自身が瀕死状態(HPが最大HPの1/4未満)にある場合に限られます。

また、反撃時の武器選択において先制攻撃が可能な場合は特殊効果による影響を高めに見積もります(特殊効果致命度を1.5倍にして計算)。これは相手の攻撃を無効化できる利点を考慮したものです。