** 内容はSRC2.2.33のものです **
アイテムデータ
アイテムのデータです。item.txtに記述します。
アイテムデータはユニットデータへの修正値、追加データとして使用されるため、書式や項目内容がユニットデータほぼ共通しています。従ってユニットデータの解説もあわせて参照してください。
アイテムの装備システムはアイテムデータ項目のうちのアイテムクラス、装備個所、ユニット用特殊能力の装備個所、武器クラス、防具クラス、ハードポイント、及びアイテム用特殊能力の必要技能、不必要技能で構成されています。付け替え可能なアイテムのデータを作成する場合は各項目の解説をよく読んで下さい。
書式
名称
愛称, 読み仮名, アイテムクラス, 装備個所
“特殊能力”
特殊能力名, …
:
(または”特殊能力なし”)
最大HP修正値, 最大EN修正値, 装甲修正値, 運動性修正値, 移動力修正値
武器名, 攻撃力, 最小射程, 最大射程, 命中率, 弾数, 消費EN, 必要気力, 武器地形適応, クリティカル率, 武器属性
===
アビリティ名, 効果, 射程, 回数, 消費EN, 必要気力, アビリティ属性
解説文
武器名で始まる行は武器データ、アビリティ名で始まる行はアビリティデータです。それぞれ武器、アビリティの数だけ指定して下さい。なお、武器、アビリティの数に制限はありません。
各行が長くなりすぎた場合は途中で改行することが出来ます。この場合は行の末尾に「_」を付けて下さい。
「#」で始まる行はコメント行とみなされ、データ読み込みの際に存在しないものとして扱われます。また、「//」以降の文字列はコメント部分として無視されます。
例
ENパック
ENパック, 汎用, 強化パーツ
特殊能力
強化パーツ=ENパック 強化パーツ;EN+50
0, 50, 0, 0, 0
\*EN+50
項目解説
(1)名称
アイテムの名称です。名称中に括弧を使う場合には必ず半角括弧「()」を使って下さい。名称中にスペース「 」、コンマ「,」、セミコロン「”」「”」は使わないで下さい。また、半角数字や全角数字のみで構成された名称は誤動作の恐れがあるので使用しないで下さい。
(2)愛称
アイテムの愛称です。ゲーム中でアイテム名が表示されるときは常に愛称が使用されます。ただし、イベントデータや特殊能力におけるアイテム指定に愛称を使うことはできません。
愛称には「$(式)」という形で式置換が記述可能です。式には変数等が使用可能なのでこれを利用して愛称を変更することが出来ます。Inputコマンドと併用すればプレイヤーに愛称を設定させることも可能です。
例 $(主人公剣愛称)
また、愛称に主人公またはヒロインで始まる文字列を指定すると、変数「愛称に指定した文字列愛称」に設定されている文字列が愛称として表示されるようになります。
例 愛称=主人公剣 対応する変数=主人公剣愛称
(3)読み仮名
アイテムの愛称の読み仮名を指定します。アイテムを名前順に表示する際に使用されます。読み仮名がゲーム中に表示される事はありません。
読み仮名は省略が可能です。省略された場合、愛称をひらがなに変換したものが代わりに使われます。このため、愛称に漢字が使われていない場合は読み仮名を指定する必要はありません。
読み仮名には「$(式)」という形で式置換が記述可能です。式には変数等が使用可能なのでこれを利用して読み仮名を変更することが出来ます。Inputコマンドと併用すればプレイヤーに読み仮名を設定させることも可能です。
例 $(主人公剣読み仮名)
また、読み仮名に主人公またはヒロインで始まる文字列を指定すると、変数「読み仮名に指定した文字列読み仮名」に設定されている文字列が読み仮名として使われるようになります。
例 愛称=主人公剣 対応する変数=主人公剣読み仮名
(4)アイテムクラス
アイテムのクラスです。アイテムの分類を示します。ユニットデータにおいてアイテム関連特殊能力「武器クラス」や「防具クラス」で指定していないクラスに属する武器や防具はインターミッションのアイテム交換で装備することはできません。
どのユニットでも装備できるアイテムにはアイテムクラスとして汎用を指定して下さい。
アイテムをある特定のユニットにしか装備できない専用アイテムにするにはクラスの最後に「(~専用)」(カッコは半角文字)を付け加えます。~の部分には以下のものが指定できます。
例
ユニットのクラス剣(剣士専用)
ユニットの名称服(宮本武蔵専用)
ユニットの愛称服(武蔵専用)
ユニットの性別アクセサリー(男性専用)
インターミッションでのアイテム交換で付け替えができないようにするにはアイテムクラスとして固定を指定してください。アイテムは固定アイテムとして扱われます。
固定アイテムには「(~専用)」は付けないで下さい。
アイテムクラスによる装備制限はインターミッションでのアイテム交換でのみ有効です。
Equipコマンドによるアイテム装備はクラスに関係なく行えます。
アイテムクラスとユニットクラスは別物です。特定のユニットクラスのユニットにのみ装備可能
なアイテムを作る場合はユニットクラスを用いて専用指定を行ってください。
(5)装備個所
アイテムを装備する場所をあらわします。システム上で特別な意味を持つ装備個所として、以下のものがあります。
両手
両手を使って装備する武器がこれに該当します。この種類のアイテムを装備している時は片手用アイテム及び盾を装備することができません。
片手
片手を使って装備する武器がこれに該当します。この種類のアイテムを装備している時は両手用アイテムを装備することができません。通常のユニットは1つ、ユニット用特殊能力「両手利き」を持つユニットは2つまで装備できます。
武器
複数の武器を同時に装備し、持ち替えながら使用できるようにする場合は上の2つの装備個所の代わりにこちらを使ってください。
本装備個所を使用する場合、ユニットデータ側では「武器」をユニット用特殊能力「装備個所」ではなく、「ハードポイント」使って指定する必要があるので注意してください。
なお、ユニット用特殊能力「武器クラス」で指定してされていない武器は使用できないので、形態によって違う武器を武器クラスに指定すれば形態によって使用できる武器を切りかえることができます。
盾
腕に装備する防具がこれに該当します。この種類のアイテムを装備している時は両手用アイテムを装備することができません。
両肩
この種類のアイテムを装備している時は肩用アイテムを装備することができません。
肩
この種類のアイテムを装備している時は両肩用アイテムを装備することができません。2つまで装備することができます。
体
鎧や服などはこれに該当します。防具に分類されます。
頭
帽子や兜などはこれに該当します。防具に分類されます。
アイテム
すべてのユニットが装備できます。ユニットデータの最大アイテム数で指定された数だけ装備可能です。
強化パーツ
人間ユニットではないユニットのみが装備できます。ユニットデータの最大アイテム数で指定された数だけ装備可能です。
非表示
プレイヤーに存在を公開せずイベントでのみ付け替えを行うアイテムに指定します。この種類のアイテムはインターミッションでのアイテム交換の際に表示されません。また、この種類のアイテムに限り同じ装備個所に何個でもアイテムを装備することができます。ユニットデータの最大アイテム数やハードポイントのレベルによる制限はありません。ユニット側に「非表示」へのハードポイントを設定する必要もありません。
上記の装備個所にアイテムを装備させる場合、ユニット用特殊能力「装備個所」でアイテムを装備させる装備個所を指定しない限り、その装備個所に分類されるアイテムはインターミッションのアイテム交換で付け替えることができません(アイテム、強化パーツ、非表示は例外)。
これらの装備個所以外にも自由に装備個所を設定することができます。ただし、そのような自作の装備個所を持つアイテムは1つのユニットに1個までしか装備させることができません。同じ自作の装備個所を持つアイテムを複数装備させたい場合はユニット用特殊能力「ハードポイント」をユニット側に持たせてください。
アイテムの装備に関するシステムは複雑であるため、以下でより詳しく解説します。
アイテム・強化パーツについて
(装備個所が『アイテム』又は『強化パーツ』のアイテム)
ユニットデータのアイテム数の数だけ装備可能です。
ユニット用特殊能力「武器クラス」「防具クラス」「ハードポイント」
の指定は必要ありません。
武器用・防具用アイテムについて
(装備個所が『アイテム』『強化パーツ』以外のアイテム)
SRCでは武器用・防具用アイテムの取り扱い方に柔軟性を持たせるため、「RPG系」と「パーツ交換ロボット系」の二通りのアイテム装備方法を使い分けられるようになっています。データのコンセプトにあった方法をお選びください。
「RPG系の装備のさせ方」
RPG系の装備とは『一つのユニットは武器、盾、鎧、兜をそれぞれ一つまで装備できる』という概念に基づいた装備システムです。
・装備のさせ方
ユニット用特殊能力「装備個所」でユニットがアイテムを装備できる個所を指定します。
アイテム関連特殊能力「装備個所」で指定されていない装備個所は
インターミッションのアイテム交換でアイテムの付け替えができません。
その場合、Equipコマンドによってアイテムを装備させることになります。
アイテムが武器の場合(装備個所が片手、両手、武器のアイテム)、ユニット用特殊能力「武器クラス」でアイテムのクラスを指定します。
アイテムが防具の場合(装備個所が体、頭、盾のアイテム)、アイテム関連特殊能力「防具クラス」でアイテムのクラスを指定します。
どちらにも指定されていないアイテムは装備・使用できません。
(Equipコマンドを使えば装備することはできますが、使用はできません。
ただしアイテムクラスが「固定」の場合は使用可能です。)
例
#ユニットデータ
装備個所=頭 腕 体
武器クラス=短剣 剣 槍 斧 杖
防具クラス=帽子 兜 服 軽鎧 重鎧 盾
#アイテムデータ
炎の剣
炎の剣, 剣, 片手
竜の鎧
竜の鎧, 重鎧, 体
皮の盾
皮の盾, 盾, 盾
「パーツ交換ロボット系の装備のさせ方」
アイテムをロボットパーツのように扱い、装備個所、装備数に柔軟性を持たせたい場合にはこちらの方法をお勧めします。
・装備のさせ方
ユニット側のデータにユニット用特殊能力『ハードポイント』を使って、ユニットが装備可能なパーツのパーツクラス(*1)を指定します。
そしてアイテム側のデータの『装備個所』にユニットデータで指定したパーツクラスを指定します。
武器クラス・防具クラスの指定は必要ありません。
(*1) パーツクラス
パーツの種類を指定します。ユニット用特殊能力ではありません。
例
ユニットにパーツクラス「機動兵器用パーツ」のパーツを3つまで装備させる場合
#ユニットデータ
#特殊能力の項目に特殊能力『ハードポイント』を指定
ハードポイントLv3=機動兵器用パーツ
#アイテムデータ
#装備個所に上記ハードポイント能力で作成したハードポイント「機動兵器用パーツ」を指定
武器A
武器A, 汎用, 機動兵器用パーツ
武器B
武器B, 汎用, 機動兵器用パーツ
防具C
防具C, 汎用, 機動兵器用パーツ
(6)特殊能力
アイテムを装備した時に得られる特殊能力をあらわします。ほとんどのユニット用特殊能力がアイテムの特殊能力として使用可能です。アイテム専用の特殊能力としては下記の能力があります。なお、アイテム専用の特殊能力は全て非表示の特殊能力であり、ステータスウィンドウ等に表示されず、別名指定も行えません。
愛称変更
ユニットの愛称を変更します。元の愛称を引用したい場合はその部分に $(愛称) と指定してください。パイロットが乗っている場合はその愛称を$(パイロット愛称) で参照することもできます。
例 愛称変更=装甲強化型$(愛称)
読み仮名変更
ユニットの読み仮名を変更します。元の読み仮名を引用したい場合はその部分に $(読み仮名) と指定してください。パイロットが乗っている場合はその読み仮名を$(パイロット読み仮名) で参照することもできます。
例 読み仮名変更=そうこうきょうかがた$(読み仮名)
ユニット画像
書式 ユニット画像=画像ファイル名
ユニット画像として指定したファイルを使用するようにします。
サイズ変更
ユニットのサイズを変更します。
例 サイズ変更=L
修理費修正
ユニットの修理費を1000×レベル増加させます。マイナスの値を指定して修理費を減らすこともできます。
経験値修正
アイテムを装備したユニットを破壊・攻撃した際に得られるを獲得経験値を10×レベル増加させます。
空中移動
空中移動が可能になり、空中の地形適応がAまで増加します。
陸上移動
陸上移動が可能になり、陸上の地形適応がAまで増加します。
水中移動
水中移動が可能になり、水中の地形適応がAまで増加します。
宇宙移動
宇宙での活動が可能になり、宇宙の地形適応がAまで増加します。
地中移動
地中移動が可能になります。
地形適応変更
書式 地形適応変更=空適応修正値 陸適応修正値 水中適応修正値 宇宙適応修正値
ユニットの地形適応を変更します。4種の地形適応それぞれについて、適応の修正段階数を数値で指定して下さい。下の例の場合、水中適応が2段階上がり、空適応と陸適応がそれぞれ1段階ずつ下がります。
なお、地形適応変更による修正では適応は最高でもAまでしか上がりません。
例 地形適応変更=-1 -1 2 0
地形適応固定変更
書式 地形適応固定変更=空適応値 陸適応値 水中適応値 宇宙適応値 [オプション]
ユニットの地形適応を変更します。上の「地形適応変更」と異なり、適応を相対的に修正するのではなく、変更後の適応を絶対値で指定します。
5 = S
4 = A
3 = B
2 = C
1 = D
0 = -
元々の適応が指定した適応を上回っている場合は元々の適応がそのまま使用されます。強制的に指定した適応に設定したい場合はオプションに「強制」を指定してください。
例 地形適応固定変更=5 0 0 0
最大弾数増加
書式 最大弾数増加Lv*=対象武器
武器の最大弾数を50×レベル%増加させます。
対象武器は以下の方法で指定可能です。
・武器の名称
・武器の表示名(名称から括弧内の文字を取り除いたもの)
・武器の属性(レベル指定可能、複数指定する場合はスペースで属性を区切る)
・武器の必要技能(武器の必要技能に指定された特殊能力いずれか、レベル指定は無視して判定)」
全ての武器を対象にするには「全」を指定するか、対象武器指定を省略して下さい。
対象となる武器を特定の名称以外の武器、もしくは特定の属性を持たない武器という形で指定することも出来ます。この場合は対象とする武器の名称または属性の前に「!」をつけて下さい。
例最大弾数増加Lv1=銃
EN消費減少
武器とアビリティのEN消費を10×レベル%減少させます。
V-UP
書式 V-UP=武器 or ユニット or 全
装備したユニットの装備可能アイテム数に応じてユニットの武器攻撃力または各種能力値を強化します。
「武器」が指定された場合
武器の攻撃力が装備可能アイテム数×100増加します。
「ユニット」が指定された場合
最大HPが装備可能アイテム数×100+100増加します。
最大ENが装備可能アイテム数×20増加します。
装甲が装備可能アイテム数×50増加します。
運動性が装備可能アイテム数×5増加します。
「全」が指定された場合
上記の効果が全て得られます。
例 V-UP=武器
大型アイテム
アイテムが装備個所をレベル+1個消費することを示します。装備個所を2個消費するアイテムの場合はレベル指定を省略できます。
例 大型アイテム
呪い
呪いのかかったアイテムを表現するために使います。呪い能力を持つアイテムはインターミッションでのアイテム交換の際に交換できません。ただし、RemoveItemコマンドを使ったイベントでのアイテム削除は問題なく行えます。
呪いがかかっているアイテムも装備前は通常のアイテムと同じように表示されるため、プレイヤーが見分ける手段は存在しません。
必要技能
書式 必要技能=パイロット用特殊能力など
アイテムに必要技能を設定し、アイテムの装備に必要なパイロット用特殊能力等を設定します。必要技能を満たしていない場合、インターミッションで装備することができません(Equipコマンドで装備させることは可能です)。ユニットにパイロットが乗っていない場合は必要技能が満たされていないとみなされます(ランク等のユニットに関する指定が行われた場合を除く)。また、既にアイテムを装備している場合でも必要技能が満たされていない場合はアイテムの効果が発揮されません。
必要技能についての詳細は必要技能のページを参照して下さい。
例必要技能=オーラLv3
不必要技能
書式 不必要技能=パイロット用特殊能力など
必要技能のちょうど逆の効果をもつ能力です。アイテムの装備に不要なパイロット用特殊能力を設定します。なお、ユニットにパイロットが乗っていない場合は不必要技能が満たされていないとみなされ、アイテムは装備できません(ランク等のユニットに関する指定が行われた場合を除く)。
ユニット用特殊能力のうち以下のものはアイテムの特殊能力として使用できません。
変形、換装、他形態
ハイパーモード、ノーマルモード
パーツ分離、パーツ合体
アイテムが外れた際に元の形態に戻れなくなってしまいます。
ランクアップ
アイテムを装備することによりランクアップした結果、そのアイテムを装備できなくなってしまったとしても正しく処理されません。
非表示
同名の異なる特殊能力がVer.1.6系のアイテム専用特殊能力に存在していたので、互換性を保つためアイテムの特殊能力としては使えなくしています。
同じ能力を持つ複数のアイテムを装備したとき、効果は重複しません。能力のレベルの高いものが優先されます。
例HP回復Lv1を持つアイテムとHP回復Lv2のアイテムを装備している場合、
効果はHP回復Lv2になる
ただし、耐性などの攻撃に対する防御特性の特殊能力と格闘強化などのパイロット能力強化系の特殊能力はすべてのアイテムの能力を重複して得られます。
ユニットの特殊能力と同様、アイテムに付けられた特殊能力にも必要技能の指定が可能です。必要技能の指定方法はユニット用特殊能力の必要技能の場合と同じになっています。
(7)最大HP修正値
HPの最大値に対する修正値です。
(8)最大EN修正値
ENの最大値に対する修正値です。
(9)装甲値修正値
装甲値に対する修正値です。
(10)運動性修正値
運動性に対する修正値です。
(11)移動力修正値
移動力に対する修正値です。
(12)武器・アビリティデータ
ユニットデータにおける武器データと同一です。1回限りの使い捨てアイテムを武器・アビリティとして使用できるようにするには武器・アビリティの必要技能にアイテムを指定して下さい。
例 リペアキット, 回復Lv2, 0, 1, -, -, (アイテム)
(13)解説文
インターミッションでのアイテムの交換の際に表示されるアイテムに関するコメントです。行頭は「*」(半角)で始めてください。解説文は 2 行まで指定できます。